WHAT IS
COORDINATION TRAINING ?
コーディネーショントレーニングとは
キッズコーディネーショントレーナー
(株)TEAMO 取締役
仲川ひろみ
キッズコーディネーショントレーナー
(株)TEAMO 取締役
仲川ひろみ
うちの子、運動神経わるいのかな?
お子さんの動きを見て、どこかぎこちないな、とか、運動神経悪いんじゃないかな?と感じたことはありませんか?
私はそうでした。子供が2 人いますが、特に上の子はよく転び、ボールを蹴っても投げてもダメ。運動やスポーツをさせようとすると嫌がり関心すら持たないまま 、あと1 年で小学校入学というところまで来ました。
3 歳半からスイミングに通わせましたが、初めの1 年半はまったく上達せず、焦った私は、週1 回だった練習を週2 回に増やしました。子供は嫌がっていましたが、「努力すればできるということを味あわせたい」「アスリートにはならなくても人並みに運動ができてほしい」「体を強くしてあげたい」と思い、これが子供のためだと信じていました。どうして運動神経のない自分に似てしまったのか、と残念に思いながら。
私と同じように「運動神経は遺伝」と思っている方は少なくないはずです。
運動神経は遺伝ではなく、
経験で育つもの
しかし、ドイツ発祥のコーディネーショントレーニングを知り、その考えを根底から覆されることになりました。これによると「運動神経は遺伝ではなく経験させることで育つもの」だったのです。1960 年代のドイツが発祥で神経や運動学者たちが研究と実践を重ね、いまやヨーロッパ全土へ広がっています。現代のドイツでは小学校の体育の授業に取り入れられ、多くの有名アスリートが幼少時代にこれを経験しています。
残念なことに、運動神経を伸ばせる時期は、幼少期(5歳~ 12 歳)が最も適していて、自分が今更コーディネーショントレーニングをしても運動神経は伸びない、ということも知りましたが、自分の子供はまだまだ伸びる可能性がある、それどころか、「今が一生で一度しかない貴重な伸びるゴールデンエイジ」ということを知り、この時期を逃したら、子供に私と同じ運命をたどらせることになる!と思いました。しかも、コーディネーショントレーニングは、子供にとっては「遊び」の感覚でできるというメソッドにも驚きました。そこからコーディネーショントレーニングの魅力に魅せられたのです。インターネットで検索することから始まり、次にコーディネーショントレーニングの世界で権威のある先生方の本を読み、全米で認められているNESTA で、キッズコーディネーショントレーナーのための授業を受けにいくほどになりました。そしてついにはキッズコーディネーショントレーナーの資格を取得することができました。
ひどい運動オンチの私が、今更運動神経よくなることはできないけれど、一人でも、多くの子供たちが運動を好きになるお手伝いが出来たら、私のようにお子様の運動能力や習い事に悩んでる、お母さまお父様のお力になれたら、幸せです。(コーチ陣は素晴らしいスポーツ経験をお持ちの外国人講師ですのでご安心を!)
コーディネーショントレーニングとは
一言で言えば体も頭も使う総合運動で、これにより運動神経を伸ばすことができます。特徴としては、以下のようなことが挙げられます。
① 脳~神経~筋肉の回路を増やすトレーニング= 素早く適切に体を動かせるできるようになる
② どんなスポーツもそつなくこなせる「運動のもと」が作られる
③ 5 ~ 12 歳が一生に一度の運動神経を伸ばせるゴールデンエイジ
④ 1960 年ドイツ発祥。欧米アスリートのほとんどが経験しているメソッド。
7つのコーディネーション能力を
鍛えれば
どんなスポーツもそつなくこなせる!
1. リズム能力・・・動くタイミングをつかむ
2. バランス能力・・・崩れた姿勢を立て直す
3. 連結能力・・・全身を無駄なくスムーズに動かす
4. 反応能力・・・合図に素早く反応する
5. 変換能力・・・状況に合わせて素早く動きを切り替える
6. 定位能力・・・物・相手と自分との距離を把握する
7. 識別能力・・・道具をうまく使う
1.リズム能力
リズム感を養い、
動くタイミングをうまくつかむ能力
★これが劣ると・・・
・マネっこができない
・リズムに乗ることができない
★この能力をよく使うスポーツ
ダンス、集団演技 など
2. バランス能力
崩れた姿勢を立て直す能力
★これが劣ると・・・
・崩れた体勢を立て直せない
・落下したり転んだりが多い
★この能力をよく使うスポーツ
すべてのスポーツ
3. 連結能力
全身を無駄なくスムーズに動かす能力
★これが劣ると・・・
・足だけでジャンプするので高さや飛距離が出ない
・腕だけで投げるのでボールを遠くまで投げられない
★この能力をよく使うスポーツ
すべてのスポーツ
4.反応能力
合図に素早く反応し、適切にうごく能力
★これが劣ると・・・
・かけっこのスタートが送れる
・チーム協議や格闘技などで相手の動きが読めない
★この能力をよく使うスポーツ
陸上、水泳、チーム競技、格闘技など
5. 変換能力
状況に合わせて
素早く動きを切り替える能力
★これが劣ると・・・
・ボールや相手をよけられない
・走っていて止まる、走っていてジャンプするなどが遅い
・球技などでフェイントをかけることができない
★この能力をよく使うスポーツ
格闘技全般、球技全般、チーム競技、陸上など
6. 定位能力
物・相手と自分との距離を
把握する能力
★これが劣ると・・・
・おにごっこでぶつかる
・跳び箱の踏切位置を間違える
・シュートが入らない
★この能力をよく使うスポーツ
サッカー、バレーボール、バスケットボールなど球技全般、水泳、陸上など
7. 識別能力
道具をうまく使う能力
★これが劣ると・・・
・ボールやラケットなどが入ると途端にぎこちなくなる
★この能力をよく使うスポーツ
野球、テニス、バドミントン、卓球、ラクロス、サッカーなど道具を使うスポーツ
TEAMO EPC の
コーディネーショントレーニングは
当スクールでは、コーディネーショントレーニングの中でもゲーム性の高いメニューを多く採用しており、子供たちが遊びの感覚を持
ちながら、能力を高められるレッスンになっています。ゲームは100 以上もあり、積極的に開発もしています。
コーディネーショントレーニングは、ひとつのメニューで複数の能力を鍛えられます。
「鬼ごっこ」は最強のコーディネーショントレーニングのメニューのひとつですが、これで一体何が鍛えられるでしょうか?
●鬼や仲間との距離を把握する…【定位能力】
●鬼のタッチをすり抜けるために体をそらす…【連結能力】
●崩れた体勢を立て直す・・・【バランス能力】
●鬼にタッチされたら即座に鬼になって追いかける…【変換能力】
●鬼の動きを見て素早く反応する・・・【反応能力】
こんなにたくさんの能力を伸ばすことができます。(さらにTEAMO EPC ではマンスリーの英単語やフレーズがゲームのキーとして登場したり、ルール説明も英語ですので、上記に加えて語学も同時に伸ばすことができます!)
近年は子供たちの外遊びの時間は世界的に減っており、それによる運動能力の低下が問題視されています。
ほかにも木登りやケンケンパなど、昔の外遊びには、運動神経を高めるコーディネーショントレーニングの要素がたくさん含まれているんですよ。
お休みの日にも公園などでご家族で、そのような遊びをしてみてください。
5歳~12 歳は
一生に一度のゴールデンエイジ
コーディネーショントレーニングは、脳と神経の回路を作ることで、身体能力の向上を目指します。一つの動作をやりこみその動作だ
けが上手にできるような方法ではなく、様々な運動を経験することで、脳を刺激し神経回路をたくさん作ることで、運動神経が良くな
るのです。つまり体の動かし方に応用が効くようになるわけです。
ヒトの神経の発達と関係があるのですが、実は神経系の成長は、12 歳までに成人と同じレベルに発達仕切ってしまいます。
その前に、コーディネーショントレーニングを行うことが有効とされています。
左の図は、成人の体を100%として、何歳のときにどれくらい身体が成長するかを示したものです。(スキャモンの発育曲線)
これによると、ヒトの神経は生まれたすぐ後から急激に成長し、5歳では成人の90%まで、残りの10%分は6 歳から12 歳に成長し、大人の神経と同じになることがわかります。
つまり、13 歳以降は神経の発達は止まってしまうわけです。
ですので、この発育時に大いにコーディネーショントレーニングを実践しましょう。
数多くの運動パターンを経験すると、脳は近道の回路を探し出し、その近道をたくさん持っていればいるほど、素早く適切に体を動かせるようになるのです。スポーツだけでなく、判断が早くなったり、とっさの時に身を守れるような能力も身に付きます。
貴重なゴールデンエイジを逃さないようにしましょう。